ハンガリー政府、プライドパレードを規制へ – 反発する市民団体

ハンガリー

ハンガリー政府は、今年のブダペスト・プライドパレードの開催を大幅に制限する方針を発表しました。ブダペスト・プライドは30年間にわたり開催されてきた歴史あるイベントですが、政府は「公共の場での開催を容認しない」との姿勢を示しています。

先週、ヴィクトル・オルバン首相は「プライドの準備をするのは時間と金の無駄」と発言し、パレードの規制を示唆しました。その後、オルバン首相の側近であるゲルゲイ・グリヤーシュ大臣が記者会見で「過去数十年のような形でのプライドは行われない。ハンガリーは市内中心部でのプライドパレードを容認すべきではない」と明言しました。

この動きに対し、人権団体やLGBTQ+支援者は強く反発。市民団体「aHang」の政治ディレクターであるヴィクトル・サロキ氏は「集会の自由と表現の自由の明確な侵害だ」と批判しました。また、ブダペスト・プライドの主催者も「プライドはこれまでも、今も、そしてこれからも存在し続ける」と強調し、政府の対応に抗議しています。

アメリカ、国連LGBTIコアグループから脱退

アメリカ政府は、国連のLGBTIコアグループからの脱退を発表しました。このグループは2008年に発足し、39カ国が加盟してLGBTQ+およびインターセックスの人々の権利向上を目指してきました。トランプ政権は「Xジェンダー」のパスポート発行禁止や米国大使館でのプライド旗掲揚禁止など、LGBTQ+関連の政策を見直しており、今回の決定もその一環と見られています。

人権活動家たちは、「この脱退は、世界のLGBTQ+の権利保護を弱体化させる」と懸念を表明しました。

ガーナ、厳格な反LGBT法案を再提出

ガーナでは、10人の国会議員が反LGBT法案を再提出しました。この法案は、同性関係を持つことを最大3年の禁錮刑、LGBTQ+を支援する活動を最大10年の禁錮刑とする厳しい内容です。

人権団体は「寛容の伝統を持つガーナにおいて、この法案は人権を大きく損なうものだ」と批判。さらに、国際通貨基金(IMF)からの30億ドルの支援や、世界銀行からの38億ドルの資金が危うくなる可能性も指摘されています。

ポーランド、トランスジェンダーの法的性別変更手続きを簡素化

ポーランド最高裁判所は、トランスジェンダーの人々が性別を変更する際、両親を訴える必要があるという従来の手続きを廃止する決定を下しました。これにより、申請者は裁判所に直接申し立てることで、法的な性別変更が可能になります。

LGBTQ+支援団体はこの決定を歓迎しつつ、「さらなる法的整備が必要」と訴えています。

イギリス・リヴァプールFC、LGBTQ+の歴史を称えるイベント開催

リヴァプールFCは、LGBTQ+ヒストリーマンスに合わせ、LGBTQ+の歴史を称えるイベントを開催しました。元選手やクラブ関係者が参加し、「サッカーはすべての人のためのもの」というメッセージを発信しました。

アメリカ国防総省、「Woke」コンテンツを削除

トランプ政権の指示により、アメリカ国防総省は「Woke」(リベラル的と見なされる)コンテンツの削除を進めています。その中には、広島に原爆を投下した爆撃機「エノラ・ゲイ」の写真も含まれており、「Gay」という言葉が問題視されたと報じられています。

この削除には、女性や有色人種の軍隊への統合を記録した資料も含まれており、「少数派の権利への攻撃」との批判が高まっています。

今回のニュースは、各国のLGBTQ+の権利に対する対応の違いを示しています。ハンガリーやガーナのように抑圧的な政策を進める国がある一方で、ポーランドのように前進する国もあります。今後の動向に注目が集まっています。

注:「Woke(ウォーク)」とは、もともとアメリカの黒人英語(AAVE)で「目覚めている(awake)」という意味のスラングでした。しかし近年では、社会的不正義や差別に対して意識的であることを指す言葉として使われています。特にLGBTQ+の権利、人種差別、ジェンダー平等などの社会問題に対して敏感であり、積極的に改善を求める姿勢を指します。

しかし、この言葉は政治的な対立の中で変化しました。保守派の一部は「Woke」を「過度な政治的正しさ(PC)」や「左翼的な社会運動」として批判的に使うことが増えました。特にトランプ政権や一部の保守派は、「Wokeな文化」を政府機関や教育機関から排除しようとする動きを見せています。

「Woke」関連の公式サイトはありませんが、社会正義に関するニュースサイトや運動団体のページには「Woke」に関連する内容が掲載されることがあります。また、「Woke」に批判的な保守派のサイトやメディアでは、この言葉が否定的な文脈で使われることが多いです。

今回のニュースにあるアメリカ国防総省の「Woke」コンテンツ削除というのは、主に多様性・公平性・包摂(DEI:Diversity, Equity, Inclusion)に関連する画像や文章が削除されたことを指しています。特に女性や非白人の軍人の歴史的な写真やLGBTQ+関連のコンテンツが削除対象となっているようです。

参照サイト:
euro news:Hungary’s clampdown on Pride march sparks backlash
gay 45:THE9+. Queer News. March 12. Enola Gay Too Gay, AIDS Support Stopped and more

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